現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語った『1%の努力』は、34万部を超えるベストセラーになっている。
この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)
脳の仕組み上、仕方ない
あなたは計画性のある人でしょうか。それとも、計画を立てるのが好きなだけで、いざ実行に移ると破綻してしまう人でしょうか。
計画する能力は本来、人間の脳には備わっていません。人間は元々は狩猟採集民族であり、それを無理やり農耕民族の暮らしに合わせて生活し続けて、現代に至っています。
だから、「毎日コツコツ勉強する」「1日10ページ本を読む」という計画に、脳はついていくことができません。
思いついたときに好奇心のまま実行すること。そして、やってみたら成功したり快感をおぼえたりしてクセになること。
これこそが、人が習慣が身につくときに起こることです。間違っても、「毎日コツコツやったから上達した」というアドバイスには従わないことです。
計画は「破るため」にある
何か1つの分野で秀でた実績をあげている人も、彼らのほとんどは、夢中になって取り憑かれるようにやったからできたのです。
嫌がる気持ちを押し殺しながら、毎日コツコツやっている人なんて、本当にわずか少数です。その少数の成功パターンをさも当たり前のようにありがたがっているのが、今の学校が勧めるようなシステムなのです。
計画は、他人から与えられたとしたら、無理にそれに合わせる必要が出てきます。それは、集団や組織を管理する上で仕方のないことです。
ただ、他人から与えられた計画は、コツコツこなすのではなく、ズルい方法で乗り切ったほうがいいと思います。友達同士で協力して宿題を片付けたり、締切の前日にこなすだけの力を発揮したり。そういう方法で乗り切るべきものなのです。
計画からハミだして生きてみよう
そして、本当に自分がやりたいことがあるのなら、あまり計画はガチガチに立てないほうがいいでしょう。
「どうしても歌をうたいたい!」と思うのなら、その日から声が枯れるまで歌えばいいのです。
「起業に興味が出てきた!」と思うのなら、その日に起業に関する本を読み漁って知識を得ればいいのです。
それなのに、「明日から1時間ずつやろう」と思うほうが不自然です。脳の仕組みとまったく異なることをやろうとしています。
だから僕は、ネットフリックスで気になったドラマは、その日に一気見すればいいと思います。たとえ、明日は会社があろうと、その場の楽しみを優先させてみてください。大丈夫です。1日くらい寝不足で仕事にならなかったとしても、クビになることはありませんから(笑)。
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、34万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。