出口調査当選の見込みを推定するために各マスコミによって行われる調査とは?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

累計5万部を突破した「文系もハマる数学」シリーズ。「数学のお兄さん」として数学のおもしろさを伝える活動をしている横山明日希さんが、身近な疑問や謎を「数学」の視点で解き明かします。そこで今回は、そんな横山明日希さんの新刊『文系も超ハマる数学』(青春出版社)より、数学をより身近に感じられる雑学を抜粋紹介します。

選挙の投票締め切り直後に「当選確実」が出る不思議

 国政選挙など注目度の高い選挙が行われると、だいたい選挙の投票が終わる午後8時にテレビで選挙特番が始まります。早いときには番組開始と同時に、当選確実の速報が出ますよね。これを受けて、ネット上では「投票締め切りの8時ジャストにわかるなんてオカシイ!」「何か不正が行われているハズ!」「陰謀だ、デマだ!」と必ずといえるほどザワザワします。

 実際は、不正や陰謀などではなく、「出口調査」を行い、その結果を受けた統計の裏付けをもとに当選確実を出しています。出口調査とは、投票所の出口で誰に投票したかを問う調査・アンケートです。開票が進んでいない段階で、当選の見込みを推定するために各マスコミによって行われます。この出口調査、実はおおよそ100人に1人ほどの調査で済むのですが、なぜ、それだけの調査で当選確実がわかるのでしょうか。そのカラクリを紹介します。