米国の年末商戦へ向け、新型コロナウイルス感染流行の副作用が出ている。買い物客にとってお買い得価格が少なくなっているのだ。
業界幹部やアナリストによると、今年の年末商戦はナイキのスニーカーからコーチのハンドバッグ、ラルフローレンのポロシャツに至るまでさまざまな商品で、消費者は定価に近い価格で購入する覚悟が要りそうだ。
値引きが少ない背景には、サプライチェーン(供給網)の混乱やインフレに加え、小売業者が商品価格をより効率的に設定するために取っている措置など、複数の要因があるという。
小売企業にとっては、長年の大幅な値引きやデフレから脱却し、新たな価格設定が可能になったことで、販売がまだコロナ禍からの回復途上にある中でも、利益が増加している。一方で、ホリデーシーズンの買い物計画を考え直す顧客もいる。