米連邦準備制度理事会(FRB)の理事らは、高水準のインフレを抑制するために何が必要かを巡り、FRBのタカ派寄りの議論を主導している。
FRB理事2人がこのところ、インフレが比較的早期に弱まり始めなければ、FRBの利上げ時期が早まる可能性があるとの考えを示している。
金利を巡る理事らの前のめりな発言は、他の大半のFRB当局者の見解とは対照的である。ほとんどの当局者が、11月2・3日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)で、いわゆるテーパリング(量的緩和の段階的縮小)を開始する心積もりであることは明白だ。FRBによるこの債券購入刺激策は現在、毎月1200億ドル規模で行われている。ただ、米国経済の勢いに影響を与えるFRBの主要手段、すなわちフェデラルファンド(FF)金利の引き上げについて議論する用意がある当局者はほとんどいない。FF金利は足元でゼロ近辺にある。