頭の切り替えの早さは、
複雑な世の中を生き抜くための必須スキル

 本連載に書かれたことを鵜呑みにして全部実行したら、過去数十年で固定されてきた価値観の一切が切り捨てられ、生き方そのものも大きく変わる!……。

「そんなこと簡単にできるわけない!」と気づいたら変わろうとする自分を否定し出して、もとの場所に戻ってきてしまうこともあるでしょう。

 でも、そんなサナギが蝶になるような大改革の段階を乗り切って、振り切ってしまえば、生き方はとてもラクになります。

 しかも一度、新しい考え方を受け入れることに成功すると、それが前例になって、これから先も頭を切り替えることが誰よりも早くできるようになります。

 切り替えの早さは、今のように複雑な世の中では特に必要なスキルです。

 人類は次々出てくる新しいテクノロジーによって恩恵を受けながら、同時に次々と新しい悩みを抱えます。いろんな不安やネガティブな言動にぶち当たったときに、素早く切り替える思考回路が得られれば、生きづらい問題にいちいち振り回されずに、自分で対処できるようになります。

 つまり、それなりに幸せを自力でキープできるようになるということです。

 POINT:
 素早く頭を切り替える思考回路を得られれば、生きづらい問題に自分で対処できるようになる。

生きづらさをなくすために、意識して取り入れたい習慣とはバク@精神科医
元内科の精神科専門医 中高生時代イジメにあうが親や学校からの理解はなく、行く場所の確保を模索するうちにスクールカウンセラーの存在を知り、カウンセラーの道を志し文系に進学する。しかし「カウンセラーで食っていけるのはごく一部」という現実を知り、一念発起し、医師を目指し理転後、都内某私立大学医学部に入学。奨学金を得ながら、勉学とバイトにいそしみやっとのことで卒業。医師国家試験に合格。当初、内科医を専攻したが、医師研修中に父親が亡くなる喪失体験もあり、さまざまなことに対して自信を失う。医師を続けることを諦めかけるが、先輩の精神科主治医と出会うことで、精神科医として「第二の医師人生」をスタート。精神科単科病院にてさまざまな分野の精神科領域の治療に従事。アルコール依存症などの依存症患者への治療を通じて「人間の欲望」について示唆を得る。現在は、双極性障害(躁うつ病)や統合失調症、パーソナリティ障害などの患者が多い急性期精神科病棟の勤務医。「よりわかりやすく、誤解のない精神科医療」の啓発を目標に、医療従事者、患者、企業対象の講演等を行う。個人クリニック開業に向け奮闘中。うつ病を経験し、ADHDの医師としてTwitter(@DrYumekuiBaku)でも人気急上昇中。Twitterフォロワー4万人。『発達障害、うつサバイバーのバク@精神科医が明かす生きづらいがラクになる ゆるメンタル練習帳』が初の著書。