他人とうまくコミュニケーションできないことからくる孤独感や閉塞感、自己肯定感の欠如、SNSによる誹謗中傷やバッシングなど、私たちは、いま多くの生きづらさを感じさせる事柄に取り囲まれています。そんな中にあって、毎日を心安らかに、できるだけ快適に生きていくためには、どうすればいいのでしょうか? 発達障害(ADHD)、うつ病など、生きづらさを抱えながらも精神科医として活躍するバク先生は、ツイッターでのつぶやきが共感・絶賛され、今、人気急上昇中。そんなバク先生の初の著書『発達障害、うつサバイバーのバク@精神科医が明かす生きづらいがラクになる ゆるメンタル練習帳』(ダイヤモンド社)が発売されました。同書の中には、生きづらさを解消するための実践的なヒントが詰め込まれています。本連載では、同書の発刊を記念してそのエッセンスをお届けします。心がスーッと軽くなる珠玉のアドバイスにお付き合いください。好評のバックナンバーはこちらからどうぞ。

生きづらさをなくすために、意識して取り入れたい習慣とはPhoto: Adobe Stock

自分の思考回路に、大なり小なり不満や疑問があるはず

 ここまで、生きづらさを解消するための基本的な考え方やちょっとしたコツについて説明してきました。しかし、そうは言っても、実際に行動を起こすのはなかなか難しい、と思われるのは当然です。

 本連載はあなたが生まれてこの方持って生きてきた、あなたの思っている「常識」や「生き方」を、根本から変えることが目的の視点を切り替える話がてんこ盛りです。新しい考えを受け入れるということは、とてもエネルギーを使います。

 例えるなら、今まで平屋の日本家屋で生活していた人が、最新型の高層タワーマンションに住み替えるようなものです。毎日階段の上り下りすらしていなかった生活が、どこに行くにもまず60階分エレベーターに乗るようになったら、最初は頭がついていきません。

 どっちが良いかは人によりますが、今あなたは少しでも人生が辛いと思っているから、この連載を読もうと思ったはずです。ということは、あなたは、自分の今の思考回路に大なり小なり不満や疑問があるのではないでしょうか。