食料品や日用雑貨を最短10分で届けると約束する、新世代の宅配サービス企業が今、世界中で投資マネーと衝動買いする客の忠誠度を競い合っている。新型コロナウイルスの大流行をきっかけに、食料品や日用品のオンライン購入が主流となり、世界で年商2兆ドル(約228兆円)のグローサリー市場に革命をもたらした。今度は新たなプレイヤーが、世界を席巻した料理宅配サービスを応用した「超速宅配」のビジネスモデルで打って出ようとしている。こうしたファストデリバリー企業は「ダークストア」と呼ばれる小さな倉庫に完全雇用のスタッフを配置。経営幹部によると、自社の在庫商品を届けるために専任スタッフを雇うことで、より迅速な配達と安定したサービス品質が可能になるという。これに対し、既存の宅配サービスは(単発で仕事を請け負う)ギグワーカーを雇い、第三者が販売した商品を配達するのが一般的だ。