株式投資で資産を増やし続ける人たちは、「株の売買タイミング」をどう見極めているのでしょうか? 「株価チャートのクイズに答えるだけで株のセンスが身につく」――そんなユニークなスタイルで人気を集めているのが『株トレ――世界一楽しい「一問一答」株の教科書』です。著者は、2000億円超を運用した元ファンドマネジャー、楽天証券の窪田真之さん。この記事では、編集担当の視点から、本書のポイントを紹介します。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
Photo: Adobe Stock
上がった株と下がった株、どっちを売る?
「せっかく出た利益が、消えてしまったらどうしよう……」
株価が少し上がっただけで、居ても立ってもいられず「利益を確定させたい」という衝動に駆られたことはありませんか?
多くの個人投資家が株で負けてしまう理由は、「利確が早すぎること」にあると窪田さんは指摘しています。
人間には「利益はすぐに確定したいけれど、損失は確定したくない」という心理が働きやすいと言われています。
例えば、あなたのポートフォリオに「10%の含み益がある銘柄」と「10%の含み損がある銘柄」があるとしましょう。
この状況で多くの人は、前者を売却し、後者を持ち続けてしまいます。
これは、絶好調でヒットを量産しているバッターをスタメンから外し、三振続きのバッターを使い続けているようなものです。
これでは勝てるはずもありません。こうして、パフォーマンスの悪い株ばかりで構成された質の低いポートフォリオができあがってしまうのです。
上昇トレンドが続くかぎり、何もしない
では次のチャートを見ながら、考えてみましょう。
あなたは約2カ月前に1,100円でこの株を買い、現在は1,260円付近。10営業日前には1,300円の高値をつけ、そこから少し値を下げている局面です。
『株トレ』より
この時、多くの個人投資家の頭の中にはこんな声が響きます。
「1,300円の時に売っておけばよかった! また1,100円まで戻ったら後悔する。今のうちに利益を確保して、もっと下がったところで買い直そうかな……」
しかし、窪田さんは「このチャートは、売ってはいけない」と断言します。窪田さんによれば、この局面での選択肢は「様子見」か「買い増し」だといいます。
なぜなら、依然として上昇トレンドは継続していると判断できるからです。
『株トレ』より
売買高が高水準を維持しているのは、この価格帯でも「まだ買いたい」という買い手の勢いが途切れていない証拠です。
せっかく見つけた「勢いのある上昇銘柄」を、わずかな利益で手放してしまうのは、非合理的な行動です。
「損切は早く、利確は遅く」――株で勝つには、この考え方を実際のトレードで体現することだと、窪田さんは本書で強調しています。
あなたは今日、さらなる高値を狙える「有望な銘柄」を、目先の不安だけで手放そうとしていませんか?



