米豪による原子力潜水艦開発を巡る合意以降、フランスとオーストラリアの関係が悪化の一途をたどっている。エマニュエル・マクロン仏大統領がスコット・モリソン豪首相に送ったとされるテキストメッセージが今週に入り豪メディアに流出したことで、3日には両国が非難の応酬を繰り広げるなど、危機的な状況に陥っている。そもそも豪仏関係が悪化した発端は、英米豪の3カ国が9月、豪州が原潜技術の提供を受けることを柱とする安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」を発表したことだ。これに伴い、フランスは豪州との間で結んでいた650億ドル(約7兆4100億円)相当の潜水艦供給契約をほごにされたことに猛反発。両国関係に亀裂が生じた。