小麦・ジャガイモ・コーヒーが
コロナ禍で値上がりしたワケ

 今、インフレを引き起こしている要因は大きく二つあります。一つ目が需給ギャップの急拡大です。

 コロナの第5波が謎の消失現象で収束して以降、人流が街に戻り、消費意欲が増え始めています。これまで家にこもってきた反動から、リベンジ消費といわれる消費行動も増えています。同時にコロナ収束で、会社も活動が活発になります。消費が増えるので工場も生産力を増強しようとするのですが、そこにはタイムラグが起きます。消費意欲(需要)はすぐに立ち上がるのですが、商品の供給が立ち上がるのには時間がかかるのです。

 思い出していただくといいのが、昨年のマスク不足です。今では50枚300円で手に入る不織布マスクですが、コロナ禍となった直後の時期、日本中の店頭からマスクが消えました。当然、マスクを生産すればするだけ売れることはわかっていて、供給側はマスクの発注を大量にかけるのですが、中国の工場の生産能力が追い付きません。市中にマスクが安定供給されるようになるまで半年以上かかり、その途中ではマスクの価格は50枚5000円まで高騰しました。

 今起きている商品値上げの原因のひとつは、この需給ギャップから来ています。特に小麦、ジャガイモやコーヒーは、コロナ禍で現場の生産能力が下がったことで供給量が減少しています。農作物はすぐには生産できないので、ギャップ解消まで1年はかかります。