半導体不足が日本の経済回復を遅らせる衝撃度、見落としてはいけない3つの視点半導体不足で、日本の経済回復はどこまで水を刺されるのでしょうか?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

世界規模の半導体不足
各業界に波紋

 世界的な半導体不足で、各業界が影響を受けています。自動車業界が減産を続けていたり、アップルがiPhone13の減産を発表したり、ソニーもデジタル一眼カメラなどの部品調達に遅れが生じ、製品供給に影響が出ていることを発表するなど、その影響は広範囲で起きています。

 世界がコロナ禍からの回復をはじめようというタイミングで、せっかく工場が稼働を再開しても原材料の半導体が届かない。アメリカではこの半導体不足は2022年まで供給が逼迫(ひっぱく)し、経済回復の足を引っ張るという予想も立てられています。なぜなら、この半導体不足には需給以外の「構造的な問題」がからんでいるからです。

 半導体不足によって日本の経済回復はどこまで水を差されるのか? そして半導体不足を語る際に見落としてはいけないことは何なのか? 今回は株式投資の初級者あたりが知っておくべきレベルの知識として、半導体業界でいま何が起きているのかをまとめてみたいと思います。