食品値上げに隠れた
「本当の恐怖」とは?
「ステルス値上げよりは良い!」という消費者の意見はあるようです。
マヨネーズの価格がこの7月1日から値上がりしました。キユーピーマヨネーズの450グラムの参考小売価格の場合、6%値上がりして402円(税込み)になりました。2013年以来、8年ぶりの値上げです。
値上げは消費者にとって好ましくない現象ではありますが、ステルス値上げといわれる“値段は変わらないが、いつの間にか中身の量が減っている”みたいなやり方と比べれば、キユーピーのマヨネーズの値上げの仕方は、主張がはっきりしていて好ましいというのが冒頭の意見です。
さてマヨネーズの値上げですが、「原料の価格が高騰している」というのが今回の値上げの背景です。
今年の春頃から、マヨネーズの原料でもある食用油の価格が値上がりしています。大豆や菜種油の品不足が理由でした。マーガリンが値上がりしたのも、この春のタイミングです。原料価格高騰は油だけではなく大豆製品全般にも影響がありますし、実は小麦の価格も値上がりしていて、9月にはパスタや麺類の値上げが続きそうです。
今回の値上げで、消費者の懐に地味に打撃があるとか、これで飲食店の景気回復にも水が差されるとかの影響も心配だと思います。一方で「その程度で済めばいい」という怖い予測もあります。今回の記事では、食品の値上げの先にどのような怖い話があるのかを、未来予測の専門家の立場で解説してみたいと思います。