英当局は米製薬大手メルクとリッジバック・バイオセラピューティクスが共同開発した新型コロナウイルス経口治療薬「モルヌピラビル」の使用を承認した。自宅で服用でき、高リスク患者の死亡・入院リスクを低下させる効果を示したモルヌピラビルを承認した国は英国が初めて。これまでに入院リスク低減効果が確認された数種類の医薬品は、いずれも静脈内に投与する必要がある。医師や患者は自宅で服用でき、コロナ感染症の重症化と入院を予防する効果的な治療法を待ち望んでいた。米国なども英国に続いてモルヌピラビルを承認する見通しだ。モルヌピラビルは後期臨床試験(治験)で入院・死亡リスクを約50%低下させる効果が認められた。米食品医薬品局(FDA)はモルヌピラビルを審査中。FDAの諮問委員会は11月後半に会合を開く予定で、年内承認の可能性もある。