「阿修羅」とは、古代インドの神のこと
解答はこちらになります。
阿修羅(あしゅら)
〔意味・由来〕 古代インドの神のこと。インド神話では、血気盛んで戦いを好む悪神とされるが、仏教では仏教擁護の神ともいわれ、異なった解釈がある。修羅。元は古代インド語「asura」の音を写し取ったことから「阿修羅」になった。奈良の興福寺の国宝・阿修羅像が有名。
昭和五十六(1981)年、取材旅行中の台湾で飛行機事故に遭い、帰らぬ人となった向田邦子。当時、それを大きく扱う新聞紙面から、『阿修羅のごとく』という番組名が思い浮かんだ。NHK総合(1979年・1980年)で放送された人気ドラマは、脚本が文庫化。2000年代に入ると、映画化や舞台化された。年老いた父親に愛人と子どもがいると知った四姉妹は、母親のふじを気遣い、対策を話し合う。だが、彼女たちも各々深刻な問題を抱えていた。いつも夫の健康を心配する母のふじは温厚な人である。が、一変して阿修羅になる情景は圧巻。誰にも阿修羅が隠れている。
〔引用〕 ―――ふじ「でんでん虫々かたつむり」ポケットの中からミニ・カーがひとつ、ころがり出る。ふじ、黙って、手のひらにのせてしばらく見ている。ふじ「お前のあたまはどこにある」ふじ、タタミの上を走らせたりする。いきなり、そのミニ・カーをふすまに向って、力いっぱい叩きつける。襖の中央に、食い込むように突きぬけるミニ・カー。おだやかな顔が、一瞬、阿修羅に変る。(向田邦子『阿修羅のごとく』岩波現代文庫)
西角けい子(にしかど・けいこ)
ステージメソッド塾代表/学習コンサルタント/三字熟語研究家
オムロンを退職後、日本有数の大手塾の激戦区である兵庫県西宮北口にステージメソッド塾を開業。
国語力を急伸させる独自の「ニシカド式勉強法」により、わずか6ヵ月でごく普通の成績だった7名の塾生を日本一(全国版学力テスト)に育て、多くのマスコミから取材される。「お母さんの言葉がけ」と、「暗記力」「ノート力」「作文力」アップを重視した「ニシカド式勉強法」は定評があり、倍率10倍以上の超難関公立中高一貫校に、14年連続地域No.1の合格者を出している。片道3時間以上かけて通う小学生や新幹線や飛行機で通塾する中学生もおり、塾周辺に転居してくる家庭も多い。
ひょんなことから、国語の世界で影が薄い「三字熟語」のおもしろさに気づき、軽やかで、庶民的で、思わずクスッと笑ってしまう三字熟語にハマる。三字熟語ラブな思いが高じて、三字熟語クイズを作り始めた。夏目漱石や太宰治などの文豪が使う「三字熟語」の巧みな表現にしびれ、文豪の人間味や生き方に興味を抱き、文豪の出生地巡りや墓参りをしながら、「三字熟語」の探究を続けている。