自動車関連企業では6位に日産自動車(19.0点)がランクインした。前年の113位から急上昇していることは注目すべきであろう。

 2位はユニクロ(21.3点)で、前年の9位から急上昇。「取り組んでいる」の回答はトヨタ自動車を上回る20.5点だった。3位はサントリー(20.0点)で、「本格的に取り組んでいる」の回答率は2位のユニクロを上回っている。

日清食品が4位、イオンが5位
小売・流通業と食品業の関連企業が上位に

 小売・流通関連企業ではイオンが5位(19.4点)、セブン-イレブンが14位(17.8点)、無印良品が17位(17.6点)、ローソンが20位(16.9点)と上位にランクインしている。また、食品業界では4位(19.8点)に日清食品、9位(18.8点)にハウス食品、11位(18.8点)に日本コカ・コーラ、13位(18.1点)に味の素、15位(17.7点)にカゴメが、上位に入っている(※2)。

※2 表記上の点数が同点でも、小数点2位以下の点数が異なる場合は順位が異なる。

 SDGsでは17の目標が設定されている。このことを踏まえ調査を行ったブランド総合研究所の田中章雄社長は、今回の総合ランキングについて以下のように話す。

「17ものゴールが設定されていると、どのテーマに注目するかによってランキングは変動する。企業のSDGsに対する取り組みについて、より詳細を知ることができれば、その企業のことが少しずつイメージできるだろう」

 企業によって17ゴールのうち特定分野に強いところもあれば、業界全体がSDGへの意識が高い場合もある。具体的な取り組みはおぼつかないが、とりあえず社員が17色のドーナツ形をしたSDGsバッジを付けるところから始めているような企業など、いろいろなパターンが見られる。

「SDGsの評価は、企業自体のイメージにもなる。今回上位にランクインした企業はどれも、身近な存在という印象が強い。そして、SDGsの取り組みの内容も大事だが、それをどう伝えるのかも重要になってくる。活動内容が消費者に認知されない限り、今回の調査の結果には表れてこない」と田中社長。