フリーアナウンサー・徳光和夫氏のネット動画での発言が「炎上」している。ネット上では批判一色の様相だが、「この程度の発言も許されなくなったのか」と感じている人もいるかもしれない。昔と今、何が変わったのか。(フリーライター 鎌田和歌)
「妊娠させられますよ」、リップサービスでもアウト
「AKBの1人や2人は妊娠させられますよ」
この発言で批判を浴びているのは、アナウンサーの徳光和夫氏。お笑い芸人「浅草キッド」の水道橋博士さんのYouTubeチャンネルで配信された番組内でのトークだった。
明石家さんまさんについて語る中で、水道橋さんから「年齢の衰えを知らないですよね、さんま師匠は」と振られた徳光氏は、「この間お目にかかった時は本当に若々しかったですね」と語り、問題の発言につながった。
徳光氏と明石家さんは一時期「共演NG」ともうわさされ、徳光氏自身、「さんまさんの面白さが当時はわからなかった」とも語っていた。
このような前段から余計にリップサービスしたい気持ちがあったのかもしれないが、現代の価値基準としては「アウト」だった。
ネット上では、「徳光和夫さんの超ド級のセクハラ発言も信じがたいですが、それを編集もせずに喜々として放送する大人が普通にいるのは、日本がセクハラ大国である証拠だと思います」「そういう冗談が通用したのは昭和で終わった」「AKB総選挙の司会をやっていた人かと思うと、さらにキモい」など、非難ごうごうだ。
動画の該当部分は削除され、水道橋さんは11月10日と11日更新のブログでこの件に少し言及している。一方、徳光氏の所属事務所は特に反応を見せていない。
この件について眉をひそめる人は多いだろうが、一方で「この程度の“下ネタ“も許されなくなったのか」と感じている人もいるかもしれない。徳光氏の発言を擁護するわけではないが、彼だけをこれ以上責め立てても意味がない。代わりにいくつかの点から、今のインターネット上における「炎上」を分析してみたい。