ジョー・バイデン米大統領は、政治的に難しい時期に石油価格が上昇したことでジレンマに陥っている。バイデン政権は、地球温暖化を抑制する野心的取り組みの一環として、石油依存からの脱却を呼びかけている。その一方でバイデン氏は現在、石油輸出国機構(OPEC)に対し、石油の供給不足の緩和と価格抑制のため原油増産を求めている。今のところOPECは、こうした要請を受け入れていない。来年の中間選挙が近づく中、米国民はガソリンと灯油の価格が2014年以来の高値にあることを受け、政府の経済政策に不満を表明している。米調査会社クリアビュー・エナジー・パートナーズのマネジングディレクター、ケビン・ブック氏は「石油価格の上昇は、現職の政治家が新たな技術を導入する前に、彼らを追放することになりそうだ」と述べている。
石油価格高騰、バイデン氏は温暖化対策と板挟み
石油の供給増に向けた選択肢は多くない 米大統領がCOP26で進めた議題の欠陥露呈
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