まるで飲酒検査?新型コロナ感染が数十秒でわかる新技術とは,コロナ,PCR検査Photo:PIXTA

 飲酒検知器のように呼気を利用して、わずか十数秒で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染の有無を判定できる検査機器の開発が進められている。米オハイオ州立大学ウェクスナー医療センターのMatthew Exline氏らによる、この検査機器の有用性に関する論文が「PLOS ONE」に10月28日掲載された。鼻腔スワブで検体を採取するよりも侵襲性が低く、かつ短時間で結果を得られるため、PCR検査の代替手段になる可能性もあると同氏らは述べている。

 Exline氏らによると、COVID-19感染によって体内の酸素、一酸化窒素、およびアンモニアの相互作用が生じ、呼気中にその変化が現れるという。新たに開発した検査機器はその変化を検出するもので、重症COVID-19患者の約9割でCOVID-19感染を判定でき、判定に要する時間は15秒以内とのことだ。開発チームは米食品医薬品局(FDA)に、この検査機器の緊急使用許可を申請した。