快眠のはずが逆効果?流行のピンクノイズで「夢の時間が18分減」の衝撃写真はイメージです Photo:PIXTA

「ピンクノイズ」は睡眠の質を下げる?

 睡眠を促す音として「ピンクノイズ」を聴くことが流行しているが、実はピンクノイズは睡眠中の脳の活動を妨げる可能性のあることが、新たな研究で示唆された。ピンクノイズは広い周波数帯域を含む「ザー」という連続音で、強めの雨音や波の音に似ており、リラックス効果があるとされている。

 本研究では、ピンクノイズを聴いていた人では夢を見る睡眠段階であるレム睡眠の時間が短くなっていたことが示されたという。米ペンシルベニア大学精神医学睡眠・時間生物学分野のMathias Basner氏らによるこの研究の詳細は、「Sleep」に2月2日掲載された。

 Basner氏はニュースリリースの中で、「レム睡眠は記憶の定着や感情の調整、脳の発達において重要である。したがって、この結果は、睡眠中にピンクノイズなどの広帯域ノイズを流すことは有害であり、特にレム睡眠の時間が大人よりもはるかに長く、脳がまだ発達段階にある子どもは、その影響を強く受けやすい可能性を示している」と述べている。

 人間は睡眠中、深い睡眠(ノンレム睡眠)とレム睡眠を繰り返す。レム睡眠の「レム」は急速眼球運動(rapid eye movement;REM)の略語であり、多くの場合、夢はレム睡眠時に見られる。ノンレム睡眠は、身体の回復や脳内の老廃物の除去に重要である一方、レム睡眠は、記憶の保存や感情の調整といった認知機能において重要な役割を果たしている。

 このように、ノンレム睡眠とレム睡眠は互いに補完し合うことで、心身ともに回復した状態で目覚める助けとなっている。