中国の習近平国家主席(68)は、党の歴史に名を残す偉大な人物と肩を並べ、世界最大の人口を抱える国を支配する権力を強大化する道を開いた。
中国の上層指導部は習氏を「歴史的な成果と変革を推進した」中核的指導者として描き、党創立から100年の成果に関する決議を採択した。習氏はこれにより、革命の祖とされる毛沢東や改革開放路線を推進した鄧小平と対等の地位を得た。これまで、党の歴史決議を採択させる力を持つ指導者はその2人しかいなかった。
総会後に発表された声明によると、共産党の中央委員ら350人近くが出席して北京で開かれた第19期中央委員会第6 回総会(6中総会)は、党の歴史における習氏の正式な地位向上を最重要議題としていた。この決議は習氏の政策を推進するとともに、将来の後継者による批判への防御となる。というのも、批判するには、党の歴史的見解に異議を唱えなければならないからだ。