ムリに期待値をあげずに、
「ありのまま」を宣伝材料にする
またコピー集にあるような文句を勧めない理由には、期待値の問題もあります。
たとえば「極上」という言葉を使ったほうがいいとコピー集に書いてあったから、「極上のシュークリーム」という名のシュークリームを打ち出したとしましょう。100点満点で考えるなら「極上のシュークリーム」だと、少なくとも90点以上のクオリティは期待されます。
そうすると商品がただ美味しいだけでは、「普通」という評価になり、ヒットには結びつかないばかりか、「極上というほどではない」とクレームになる可能性も出てくるでしょう。
これがたとえば「〇〇さんちのおばあちゃんのシュークリーム」だとしたら、お客様の側は期待値を上げていいか、下げていいかわかりません。ただ、他にない独自の商品なんだなということは想像します。それで食べてみて70点くらいの評価であれば、「素朴でいいかも」といった形で、評判が上がっていくのです。
世の中にはこんなふうに、「いい意味で期待を裏切ったこと」が大ヒットにつながった例が多くあります。低予算で始まりながら人気シリーズになった「スターウォーズ」であったり、試しに食べてみたら美味しかった「サバ缶」だったりと、あげていけばキリがありません。
「A4」1枚チラシの場合、多くの方がブランド力を持っているわけでなく、ゲリラ戦のような販売戦略を余儀なくされるのでしょう。だとしたら、ムリに期待値をあげずに、「ありのまま」を宣伝材料にしていけばいいのではないでしょうか。
株式会社アカウント・プラニング代表取締役
販促コンサルタント
広告制作会社時代に100億円を超える販促展開を見て培った成功体験をベースに、
難しいマーケティングや心理学を勉強しなくても
アンケートから売れる広告を作る広告作成手法を日本で初めて体系化する。
業界を問わず、お金をかけないで簡単にでき、即効性もあることから、
全国の公的機関、経済団体、フランチャイズ本部からセミナー依頼が急増し、
社内に仕組みとして取り入れたいという会社からのコンサルティング依頼は後を絶たない。
著書にアマゾン上陸15年「売れたビジネス書50冊」にランクインし、販促書籍のベストセラーとなった『「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法 チラシ・DM・ホームページがスゴ腕営業マンに変わる! 』(ダイヤモンド社)などがある。