米疾病対策センター(CDC)によると、米国での過去12カ月間における薬物過剰摂取での死者が初めて10万人を突破し、過去最多を記録した。CDCの最新データによれば、今年4月までの12カ月間に薬物過剰摂取で死亡したのは10万0306人で、前年同期と比較すると29%近い増加となった。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けて過剰摂取による犠牲者が増える中、通年での死者数も再び過去最多を記録する見込み。CDCの国立衛生統計センター(NCHS)で死亡率の統計部門のトップを務めるロバート・アンダーソン氏は、「これを見ると、2021年は2020年より悪い状況になりそうだ」と述べた。CDCによれば、強力なフェンタニルの偽造薬を含む麻薬性鎮痛剤「オピオイド」の過剰摂取による死亡者数は、4月までの薬物過剰摂取による死者数の4分の3を占めた。2014年には薬物過剰摂取による死者数は5万人を下回っていたが、20年には過去最多の約9万3330人に達した。
米の薬物過剰摂取による死者数、過去最多の10万人超
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