中国共産党がこのほど採択した新たな「歴史決議」は、国家の偉大なる指導者として、習近平国家主席の「殿堂入り」を決定づけた。この文書が与える影響は、単に過去を書き換えることにとどまらない。来年の党大会で前例なき3期目続投を視野に入れる習氏を、将来も長期にわたって国家に影響を与える存在として君臨させることにもなる。共産党の歴史において、歴史決議を採択した中国指導者は毛沢東、鄧小平のほか、習氏の3人しかいない。1945年と1981年にそれぞれ採択された毛、鄧の歴史決議がいずれも共産党の過去を巡り批判する内容が盛り込まれたのに対し、習氏は前任者へのあからさまな政治的攻撃は控えた。英オックスフォード大学の歴史学者、ラナ・ミッター氏は今回の歴史決議について、1世紀にわたる共産党の歴史を「継続する革命的な変化の軌道」だととらえ、これを継承し、かつ不朽のものとする上で、習氏が最もふさわしい比類なき人物だと描こうとしていると説明する。
習近平主席はいかに中国の歴史を塗りかえたか
歴史決議で毛沢東の革命思想を受け継ぐ「核心」の指導者として自身を描く
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