マイナポイントイメージ画像Photo:PIXTA

マイナンバーカードの申請やマイナンバーと銀行口座(公金受取口座)のひも付けといった条件をクリアすると、最大2万円相当分のマイナポイントが付与されるという。公金受取口座の登録はまだできないようだが、擬似的に通常の銀行口座とマイナンバーをひも付けることで、2万円相当付与の3条件を実際にやってみた。税務署が怖くて銀行口座とマイナンバーのひも付けを嫌がる人は多いが、先入観で勘違いしている場合も多い。一方、国は「同調圧力戦略」でマイナンバーの浸透を図るが、国民を不安にさせる大問題を放置したままだ。あなたと国は、マイナンバーをどうするべきか。(経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)

複雑なマイナポイント付与制度
銀行口座とマイナンバーをひも付けする?

 先般、岸田内閣が閣議決定したもろもろの経済対策の中に、マイナンバーカードの利用に関する項目が含まれていた。

 まず、マイナンバーカードの申請に対してマイナポイントを5000円相当分付与する。次に、マイナンバーカードを健康保険証として利用登録すると7500円相当、さらに銀行口座(公金受取口座)とマイナンバーをひも付けすると同じく7500円相当のマイナポイントが付与されるという。いかにも細かくて面倒くさい。

 一方、ポイント自体には経済価値があるので、他人に対するアドバイスとして正しいのは「不都合がないなら、手続きをしてポイントをもらおう」だろう。

 率直に言ってこの記事を書くのでなければ、筆者は三つのいずれについても手続きをしなかっただろう。

 問題は、不都合の有無だ。