給付金
2020年の家計調査では勤労者世帯の世帯主収入はさほど減っておらず、「一律10万円給付」で補う必要はなかった状況だった Photo:PIXTA

特別定額給付金は
貯蓄を増やすだけの結果に終わった

 家計調査を改めて検証してみると、2020年の勤労者世帯(2人以上の世帯)の収支はつぎのようだった。

(1)実収入が増加した。
(2)消費が減少した。
(3)その結果、貯蓄が増加した。

 つまり、収入が増えたにもかかわらず、それは貯蓄を増加させるだけの結果になったのだ。

 こうなったのは、言うまでもなく新型コロナウイルス対策で国民1人10万円の特別定額給付が行なわれた影響だ。

 コロナショックが起きる前の19年と比較すると、つぎのとおりだ(図表1参照)。

 20年における世帯主収入は年額518.2万円(月額43.2万円)であり、前年比名目で1.5%の減だった。

 しかし、特別定額給付金によって特別収入(受贈金以外の特別収入)が前年比で26.2万円増加(増加率346.9%増)して年額33.74万円になった。