最近、フライドポテトの味がおかしいと感じたのなら、それは油のせいかもしれない。バイオ燃料ブームで植物油の需要が高まり、植物油を使ってパンを焼いたりチキンを揚げたりしている食品メーカーや飲食店のコストが上昇している。そのため、多くの飲食店が、油をできる限り長く使い回そうとしている。「高機能揚げ物油」として知られる長持ちする油を探し回った揚げ句、大手チェーン店に買い占められているのを目の当たりにした店もある。また、使用済み油の価値も上昇しており、店が使用済み油の盗難に見舞われている地域もある。ニューヨーク州北部にあるレストラン「シティーライン・バー&グリル」では、総料理長を務めるデービッド・ワグナー氏が今年初め、バイオ燃料需要が急増し始めているのを目にし、価格高騰前に急いで食用油の在庫を確保した。普段購入している量の10倍(5カ月分)の食用油を発注し、レストランの地下室に空けたスペースに届いた油を天井まで積み上げた。