コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は花王、資生堂、ユニ・チャームの「生活用品」業界3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
生活用品3社は
いずれも前年同期比増収
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の生活用品業界3社。対象期間は21年7~9月期としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・花王
増収率:2.3%(四半期の売上高3458億円)
・資生堂
増収率:0.8%(四半期の売上高2377億円)
・ユニ・チャーム
増収率:9.6%(四半期の売上高1949億円)
生活用品業界の3社は、いずれも前年同期比増収となった。
一方で、コロナ前の19年と比較すると、各社の明暗は分かれたといえる。その理由とは。次ページでは、時系列データを踏まえて詳しく解説する。