山口フィナンシャルグループ(FG)の前会長兼グループCEOの吉村猛氏(現取締役)が、ダイヤモンド編集部の単独インタビューに応じた。吉村氏は12月24日の山口FG臨時株主総会で取締役解任を突き付けられているが、これを「クーデター」だと断言。解任の根拠とされる調査報告書は恣意的だとし、独立した第三者委員会による再調査を求めた。(ダイヤモンド編集部 重石岳史)
山口FGのCEO解任プロセスは
「株主をばかにしたやり方」だ!
――吉村さんは長年、山口銀行や山口フィナンシャルグループ(FG)のトップとして地方銀行の改革を進めてきたと思いますが、その山口FGから12月24日の臨時株主総会で取締役解任を突き付けられています。そのことに対する率直な受け止めを聞かせてください。
すごく用意周到なクーデターを仕掛けられたな、という印象を持っています。
例えば経営責任とか、業績悪化とか、あるいはCEO(最高経営責任者)なのに全く改革しようとしていないとか、そういう理由で解任されるなら納得できる。しかし、そうした理由は一切なく、「CEOとして権限を逸脱した」という、解任理由になるとは到底思えない、ある意味で株主をばかにしたやり方で解任するプロセスについては、非常に不満を持っています。
――今発言にあった「権限逸脱」については、山口FGの調査報告書で認定されています。吉村さんご自身は権限を逸脱した認識はあるのでしょうか。