【独占手記】取締役“電撃辞任”の山口FG前CEO吉村氏「これ以上の混乱は本意ではない」Photo:PIXTA

山口フィナンシャルグループ(FG)の前会長兼グループCEO(最高経営責任者)である吉村猛氏が23日、同社取締役を辞任した。吉村氏は同日午後、辞表を提出した。株主総会前日の電撃辞任の理由は何か。吉村氏が辞表提出後の心境をつづった手記をダイヤモンド編集部に寄せた。(ダイヤモンド編集部 重石岳史)

第三者委員会設置「事実上不可能」に
株主や取引先の翻意を受け入れる

 吉村氏は辞任を決断した理由について、求め続けた第三者委員会の設置が「事実上不可能」となったこと、また、地元の株主や取引先から「そろそろ矛を収める時ではないか」と説得されたことを挙げた。

 その上で「これ以上の混乱を引き起こすことは私の本意ではない」と述べ、辞任の決断に至ったと明かした。一方で「謀議による不当な解任が行われた今回の解任プロセスについては、いまだ承服致しかねております」とも述べ、無念さをにじませた。

 山口フィナンシャルグループは24日、山口県下関市の山口銀行本店で臨時株主総会を開催し、吉村氏の解任議案を諮る予定だった。

 手記の全文は以下の通り。

 まずもって株主さまやお客さま、従業員の皆さまにご心配とご迷惑をお掛けいたしましたこと、深くお詫び申し上げます。