米バイオ医薬品大手リジェネロン・ファーマシューティカルズは30日、同社の新型コロナウイルス感染症向け抗体カクテル療法について、初期段階の試験では新たな変異株「オミクロン」対して効果が低下することが示唆されていると明らかにした。これとは別の試験で、米製薬大手イーライリリーのコロナ抗体カクテル療法もオミクロンに対しては効果が低下することが示されていると外部の科学者らが指摘した。イーライリリーはオミクロンに対する抗体薬の効果を調べているとしているが、試験結果の見通しは明らかにしていない。研究者らによると、オミクロンにはリジェネロンとイーライリリーの治療薬が標的とするスパイクタンパク質の変異が含まれており、一部の抗体薬はオミクロンに対して脆弱(ぜいじゃく)な可能性がある。一方で、オミクロンの変異とは関係のない部分を標的にする治療薬は影響を受けにくいことが考えられるという。
コロナ抗体薬、オミクロン株には効果低下の兆候
有料会員限定
あなたにおすすめ