経済原則を無視した
文政権の経済政策
韓国は経済一流、政治は二流、三流といわれるが、韓国の政治の現実は、経済をも二流、三流に落としかねない危険性をはらんでいる。
韓国は、OECD諸国の中で、リーマンショックから真っ先に立ち直った国である。当時は李明博(イ・ミョンバク)大統領の時代であり、輸出系の財閥企業の活力を最大限に引き出した。韓国経済が立ち直ると、両極化(格差)是正を唱えて財閥企業に中小企業への支援を依頼したが、財閥企業の成長を邪魔することはなかった。
しかし、文在寅政権は違う。韓国社会が財閥の独占的支配に不公平感を抱いていることから、財閥への規制強化を進め、財閥トップの継承に口を挟み、労働組合の財閥への影響力強化を図っている。
加えて、最低賃金の急激な引き上げによって、労働者の就業機会を減らし、格差を広げる副作用を生んでいる。特に、自営業者は新型コロナの影響があって悲惨な状況になっている。
不動産政策の失敗によって、国民、特に若者の住宅購入の夢を奪い、それが結婚、出産、育児を放棄させた。それは合計特殊出生率を0.84まで低下させる根本原因になっている。それは国民の生活の質の低下を招き、究極的には人口の急激な減少、経済規模の縮小となっていくだろう。