中国の指導層は経済が弱まる主因となった政策を撤回することなく、急速な成長鈍化を反転させようとしている。それは世界第2位の経済大国である中国にとって、ソフトランディング(軟着陸)に向けた手腕が試される困難な作業と言える。中国はここ数週間、住宅市場のスパイラル的な落ち込みを防ぎ、7-9月期に大幅に減速した経済成長を回復させるため、複数の政策緩和措置を打ち出した。最近の措置には、住宅ローンに関する規制緩和も含まれる。さらに今週に入り、市中銀行に義務付ける現金保有比率を予想外に引き下げた。これは企業の資金調達コスト低下につながる可能性がある。エコノミストは、より速い信用の伸びや中小企業向けの減税を図る動きなど、数週間のうちにさらなる措置が講じられると予想する。一部のエコノミストは、2020年4月から据え置かれている基準金利を引き下げる余地があるとみている。
中国経済の軟着陸、試される難しい手綱さばき
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