高級ブランド各社はしばらく中国に気を取られていたが、米国消費者の購買力に気付きつつある。ロレックスの小売りを手掛ける英ウォッチズ・オブ・スイッツランドがそこに前もって目を付けていたのは、賢明な判断だった。ウォッチズ・オブ・スイッツランドは9日、10月までの6カ月間の販売が前年同期比45%増となったことを明らかにした。売上高はコロナ禍前の2019年と比べても、全体で41%、米国で67%増加した。同社は2019年の新規株式公開(IPO)以来、成長の余地があると見込んだ米国の時計市場に照準を合わせてきた。ウォッチズ・オブ・スイッツランドは、主流から外れた特徴を備えているにもかかわらず、株価は年初来3倍近くに上がっている。同社は問題を抱える時計分野に属し、中国には進出しておらず、多くの高級ブランドが自社ブティックの運営を好む中、独立小売業者として経営している。