「今の会社で働き続けていいのかな?」「でも、転職するのは怖いな……」。働き方が大きく変わるなか、そんな悩みを抱える人は多いだろう。高卒から、30歳で年収1000万円超という驚きの経歴をもつ山下良輔さんは、そんな「転職迷子」たちから圧倒的な支持を得ている。山下さんは出版した初の著書『転職が僕らを助けてくれる――新卒で入れなかったあの会社に入社する方法』で、自らの転職経験を全て公開している。
その戦略は「外資系やコンサル業界は、学歴エリートでなくても入れる」「職歴に一貫性はなくてもいい」など、これまでの「転職の常識」を塗り替えるものばかりだ。どうしたら人生を変える転職ができるのか、どうしたらいい会社選びができるのか。この連載では本書より一部を特別に公開する。
転職のアドバイスというと、会社選びや書類選考・面接など「転職活動」のことについてのみ、書いてあるものがほとんどです。しかし、僕の考えは少し違います。本書の冒頭で書いた通り、「転職活動」と「転職準備」が両輪でうまく噛み合ってこそ、本当に納得できるキャリアを手に入れることができるのです。この2つはかけ算なので「転職準備」が0点だと、いくら「転職活動」が100点満点でも、結果は0点になってしまいます。
当然のことですが、「実績やスキル」は一朝一夕に手に入るものではありません。積み上げる内容にもよりますが、それなりに時間がかかります。だからこそ「いつ転職しても大丈夫な自分」に少しでも近づくために、日々の仕事をする必要があるのです。
それは、「いつか辞めるんだから、目の前の仕事なんてどうだっていい」といった考え方とは正反対のものです。一方で、「今の会社で定年まで勤め上げる」と決めている人とは、違う価値観で仕事をする必要があります。
「今の会社で出世するために働く」と「転職を前提に働く」。この2つの働き方の違いをまとめたのが、この図です。どちらも「成果を出す」のは重要ですが、そのやり方は全く違います。今の会社で出世するなら「相対評価」でのナンバーワンを狙わなければいけませんが、転職前提であれば、「他の人がやらないけれど、自分は成果が出せる仕事」でオンリーワンになればいいのです。
本書では、2つの違いについて、詳しく説明していきます。
※この記事は『転職が僕らを助けてくれる――新卒で入れなかったあの会社に入社する方法』からの抜粋です。