ダイヤモンド決算報・秋#広告Photo:PIXTA

コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はサイバーエージェント、電通グループ、博報堂DYホールディングスの「広告」業界3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

サイバーエージェントが
5割弱の大幅増収

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の広告業界3社。対象期間は21年7~9月の四半期としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・サイバーエージェント
 増収率:48.7%(四半期の売上高1797億円)
・電通グループ
 増収率:29.7%(四半期の収益2818億円)
・博報堂DYホールディングス
 増収率:35.2%(四半期の収益1985億円)

 広告業界の3社はいずれも前年同期比で2桁増収となった。特にサイバーエージェントは5割近い大幅増収となっている。この要因は何だったのか。次ページ以降で詳しく解説する。