新型コロナウイルスの感染拡大が始まって以来、米国人は余分なものを収納する必要があるというのが、不動産投資で最善の賭けとなっている。
昨年のロックダウン以降、トランクルーム(貸し倉庫)運営企業の株価は急上昇し、eコマース倉庫や、回復しつつあるショッピングモール、賃貸住宅をしのぐ上げを演じている。
コロナ禍が発生した際、投資家は貸し倉庫株を投げ売りし、トランクルーム事業がブームになろうとしていることには気づかなかった。米国人はホームオフィスやスポーツジムとして使うために、寝室やガレージを片付けた。コロナを避けるキャビンに移るためにアパートを引き払ったり、キャンパスから実家へ戻ったりする人もいた。供給不足を懸念した企業は、在庫を積み上げておくためにスペースを借りた。こうして空きが少なくなり、貸し倉庫代は高騰した。
コロナで市場が急落する直前の2020年2月21日以降、不動産投資信託(REIT)関連のFTSE Nareit All Equity REITsインデックスに含まれる貸し倉庫株は、値上がり益と配当金を合わせて85%以上のリターンを記録。携帯電話基地局から森林地帯まで、収入を生む不動産を所有する153社のパフォーマンスに連動する同指数全体の約18%を大きく上回った。