21年は日経平均の上値は重いまま
終わってみれば3万円回復ならず
2021年後半の日経平均株価は、上値の重い状態が続いた。
菅義偉前首相の退陣表明をきっかけに9月8日に3万円の大台を一時回復したが、「政治が変わる」との期待は2週間足らずで剥落、突如飛び出した金融所得課税強化発言も重なり2万7000円台まで急落。“岸田ショック”などと揶揄(やゆ)された。
今年の取引はあと数日残っているが、年内の3万円回復は難しくなったようだ。それどころか、株価の上値が徐々に切り下がったようにも見える(図表1)。
2022年はどうなるか。新型コロナウイルスの変異型(オミクロン株)の感染拡大がどうなるかなどの不透明な要因はあるが、コロナ禍からの世界経済の持ち直し、企業業績の改善を背景に株価は年末に3万2000円を目指す展開が予想される。
けん引役は自動車だ。