だがダイヤモンド編集部は、株主総会の約3週間前となる6月3日、福田氏から複数の社外取締役へ発信されたメールを入手。そこには、吉村氏を「経営トップ(代表取締役、CEO)として選定することはできない」として、代表取締役会長再任の「修正動議が必要」と記されていた。
また同月16日のメールには、「吉村猛に代表権を与えず、会長は空席とする」という修正動議の具体的な中身について言及。株主総会前日の24日には、社外取締役が動議を提案するタイミングなど臨時取締役会の進行シナリオも用意されていた(詳細は『極秘メール入手!山口FGが虚偽説明の疑い、株主無視で前CEO解任「クーデター」の全貌【スクープ完全版】』)。
つまり吉村氏を代表取締役やCEOから外す“クーデター計画”が事前にあったにもかかわらず、それを隠蔽して株主総会に諮り、さらに記者会見で虚偽説明を行った疑いがある。
吉村氏自身も記者会見でそれを告発し、山口FGの「ガバナンス不全」を大々的に批判してきた。それにもかかわらず、臨時株主総会直前になぜ自ら辞表を提出する意思を固めたのか。
「敵前逃亡」の批判は当然のごとく予想されるが、吉村氏の周辺から漏れ伝わる話を総合すると、批判覚悟で辞任を決断した理由は大きく二つあるもようだ。
その詳細は、ダイヤモンド・オンラインの特報完全版『【特報完全版】山口FG前CEOの吉村氏が取締役辞任へ、総会前日「土壇場」決断2つの理由』でお伝えする。