飛躍のチャンスをもたらす出会い、
「ウィークタイズ」を構築せよ
キャリアの可能性を広げる上で極めて重要なポイントであるものの、意外と見落とされがちな要素が「出会い」です。
今、ある人がその仕事に就いているのは過去、いろいろな人や物事と出会い、影響を受けて選択を重ねていった結果でしょう。その意味では、全てのキャリアは出会いによってできています。
ソニーの発展が井深大氏と盛田昭夫氏の出会いなしには語れないように、優れた成果を生み出し、どんどん自身のキャリアを発展させている人たちは、よい出会いから飛躍のチャンスをつかんでいます。
ただし、チャンスは必ずしも直接的に親しい関係性からもたらされるとは限りません。米国の社会学者マーク・グラノヴェッターは、転職に関する研究を行っています。そこでは、価値ある情報は家族や友人といったつながりの強い人たちより、遠い知人や知り合いの知り合いなど、つながりが弱い人たちからもたらされる可能性が高いとしています。
普段付き合いのある親しい人たちより、比較的距離が遠く、つながりの弱い人たちのほうが、普段得られない新鮮な情報をもたらしやすいのかもしれません。弱いつながりを「ウィークタイズ」(弱い紐帯)と呼びます。キャリアの可能性を広げていきたいと考えるなら、このウィークタイズを増やしていく取り組みが重要です。