コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、7〜9月度のレジャー編だ。
TOHOシネマズの興行収入76.8%が
「見かけ以上にツラい」理由
レジャーの主要3社が発表した2021年7〜9月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯TOHO シネマズ(東宝)の映画興行収入
7月度:前年同月比193.7%(93.7%増)
8月度:同129.7%(29.7%増)
9月度:同76.8%(23.2%減)
◯ラウンドワンの既存店売上
7月度:前年同月比98.7%(1.3%減)
8月度:同105.4%(5.4%増)
9月度:同72.4%(27.6%減)
◯東京スカイツリー(東武鉄道)の天望デッキ来場者数
7月度:前年同月比178.3%(78.3%増)
8月度:同35.3%(64.7%減)
9月度:同40.6%(59.4%減)
TOHOシネマズの実績を確認すると、7月は前年同月比193.7%(93.7%増)、8月は同129.7%(29.7%増)と前年実績を大きく超える増加率を叩き出している。一方、9月度は同76.8%(23.2%減)と前年実績を割っている。もちろんこれら3カ月全ての実績は、新型コロナウイルスの感染拡大で営業自粛を余儀なくされた昨年からの反動増の影響を受けている。
では、コロナの影響を取り除いた「実態値」での回復具合はどうなっているのだろうか?次ページで詳細データを基に紹介しよう。