新型コロナウイルスが世界的に大流行する中、多くの人が温暖で安全な避難場所だと考えるハワイの高級不動産にはこの1年、買い手のマネーが流入した。不動産仲介会社ハワイ・ライフによると、2021年1~9月にハワイ州全体で売却された1000万ドル(約11億5000万円)以上の物件は64件あり、2020年同期の10件と比べて6倍以上に急増。以前は珍しかった4000万ドルを超える物件も複数あり、2021年の1000万ドル超物件の取引総額は10億ドルを突破した。2020年は1億5000万ドルだった。さらに市場の熱狂を呼んだのは、アマゾン・ドット・コムの創業者ジェフ・ベゾス氏がコロラド州在住のエネルギー企業経営者ダグラス・シャッツ氏が所有していたマウイ島の人里離れた豪邸(敷地面積14エーカー=5万6000平方メートル余り)を7800万ドルで手に入れたことだ。この非公開取引のニュースは世界を駆け巡ったが、公式には記録がない。ベゾス氏もシャッツ氏も、コメントの求めに応じなかった。