ウクライナ国境付近に軍部隊を集結させているロシアは、まさに21世紀型の難題に直面している。その軍事行動の多くが、世界に丸見えなのだ。アマチュア探偵や民間・非政府組織の専門家は、かつてはスパイにしかできなかった役割を演じている。商業衛星画像やソーシャルメディアへの投稿、飛行追跡データなどから、ロシア政府による軍の配備を日々追跡し、驚くほど正確に把握しているのだ。それを監視する米軍の取り組みについても同じことだ。例えば、商業衛星・画像処理会社のマクサー・テクノロジーズが撮影した衛星写真には、ロシア西部とクリミアに配備された多くの新部隊が写されている。12月の画像では、ウクライナ国境の北にあるロシアの町クリンツィ近郊で、弾薬貯蔵施設の廃虚に350台以上の車両が集まっているのが確認された。