新型コロナウイルス感染患者が自宅で服用できる初の抗ウイルス薬は、治療の新たな選択肢となる。ただ、安全性に関する警告や制限があり、患者や医師、薬剤師にとっては、治療を巡る判断が複雑化する可能性がある。米食品医薬品局(FDA)は12月、高齢者や特定の慢性疾患があるなど重症化リスクの高い人について、軽症・中等症者のコロナ治療薬として米製薬大手メルクと提携先リッジバック・バイオセラピューティクスの経口薬、およびファイザーによる経口薬の使用を承認した。いずれも医師の処方が必要で、5日間投与する。発症から5日以内に治療を開始することが前提となっている。両薬は新型コロナのウイルス複製を阻害することで有効性を発揮する。臨床試験では、軽症・中等症のコロナ感染者の入院と死亡のリスクが減ることが示された。
コロナ経口薬、患者が知っておくべきリスク
ファイザー製には薬物相互作用、メルク製は妊娠中使えず
有料会員限定
あなたにおすすめ