米資産運用大手ブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO、69)ほど、強大な力を振るう米国の民間人はまずいないだろう。同氏は気候変動への配慮を各企業に働きかけることで、自らも非難の矢面に立っている。ブラックロックの運用資産残高は約10兆ドル(約1159兆円)。これは2020年の世界GDP(国内総生産)の10%以上に相当する。またブラックロックは、S&P500種株価指数を構成する企業の80%以上で株主の上位3位までに入っている。ブラックロックは大勢の投資家の資産管理者として、途方もない株主議決権を行使する。その立場を生かし、同社は企業の経営陣を支持するか、もしくは彼らを新しい進路に向かわせようしている。
ブラックロックCEO、強大な力で世界を救えるか
資産運用最大手の立場を生かし、気候変動対策を後押し
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