新型コロナウイルス感染症がパンデミック(世界的大流行)からエンデミック(特定の地域で普段から繰り返し発生する状態)に移行しつつあるとの観測は、ウォール街に強気筋を復活させている。バンク・オブ・アメリカは「中期的経済見通しに大きなプラス材料」と指摘。JPモルガン・チェースは「リスク資産にとって好ましい状況」と分析し、ブラックロックは「感染力の強い」オミクロン株の流行の中での「希望の兆し」と表現している。各社は「エンデミック」について、オミクロン株の流行を経て、ほぼすべての人々がワクチン接種あるいは過去の感染、あるいはその両方によって強い免疫を獲得する状況と解釈している。そうなれば新型コロナがインフルエンザと同様に、感染がもっと予想しやすく致死率が低い病気となり、世界は常態に戻るというのが各社の見立てだ。