ウクライナで最近サイバー攻撃が発生したことを受けて、ロシアが自らの地上侵攻を支援するため破壊的なハッキングを画策しているとの懸念が浮上している。ただ、専門家からはロシアの意図を読み切れないとの声も上がっている。ウクライナでは先週、70余りの政府機関のウェブサイトがハッカー攻撃を受けた。国家特殊通信・情報保護局の副責任者、ビクトル・ゾラ氏が明らかにした。少なくとも二つの政府機関でコンピューターシステムの稼働を不可能にする「ワイパー」ソフトウエアを埋め込まれたとして、とりわけ警戒しているという。ロシアはサイバー攻撃への関与を否定している。攻撃は少なくとも数週間前から仕組まれていたようだ。ゾラ氏によると、ハッキングに関する最初の兆候が確認されたのは2021年終盤だった。米ネットワーク機器大手シスコシステムズの幹部、マシュー・オルネイ氏は、同社のデータでは昨年11月からハッカー攻撃の準備が進められていた形跡が見受けられると話している。