ロシアがクリミア半島併合に踏み切った2014年、西側諸国が経済制裁を科すと、ウラジーミル・プーチン大統領はアナリストが「フォートレス・ロシア」と呼ぶ戦略を打ち出した。外貨準備の積み増しや金(きん)の購入、対中輸出の開拓を通じて、まさに要塞(ようさい)を構築するかのようにロシア経済を防衛することが狙いだった。  ロシアがウクライナを再侵攻すれば、足元で浮上している一連の厳しい対ロ制裁措置は、こうした経済防衛策を試すことになりそうだ。経済への衝撃を和らげようとするプーチン氏の取り組みにもかかわらず、専門家は広範にわたり経済への痛みが広がると予想している。