暗号資産(仮想通貨)を広く普及させるという米メタ(旧フェイスブック)の野心的な取り組みは、失敗に終わった。同社が2019年に設立したディエム協会は規模を縮小し、資産を米銀シルバーゲート・キャピタル(カリフォルニア州)に約2億ドル(約230億円)で売却する。事情に詳しい関係者が明らかにした。ビットコイン業務を手掛け複数のブロックチェーン企業と取引を行うシルバーゲートは、ビットコインなどのデジタル通貨よりも変動が少ない米ドル連動のステーブルコインを発行する契約をディエムとすでに結んでいる。ディエムが資産の売却を検討していることは、ブルームバーグが先に報じていた。暗号通貨「ディエム(旧リブラ)」の立ち上げを監督したメタの元幹部デービッド・マーカス氏は昨年、同社を退社した。