2位の日本商業開発は社名変更で「地主」に
4位はがん領域のスペシャリティ・ファーマ

 2位は大阪府に本社を置く日本商業開発で、平均年収は1559.0万円。22年1月に「地主」に社名変更したが、ランキングではデータの対象期間に合わせて旧社名で表示している。新社名は、建物を持たず、土地のみに投資を行う独自の不動産投資手法「JINUSHIビジネス」が由来だという。

 3位は放送局のTBS HDで、平均年収は1501.6万円。単体では96人だが、子会社と関連会社は計80社超あり、グループ連結従業員数は6000人強いる。

 同社は1951年、関東地区における最初の民間放送局として誕生し、東京・有楽町でラジオ本放送を開始。55年には東京・赤坂でテレビ本放送をスタートした。現在はメディア事業、ライフスタイル事業、不動産事業を行っており、特に不動産事業は高収益で、「赤坂の大家さん」の異名を持つ。

 4位はソレイジア・ファーマで、平均年収は1480.0万円。同社は、がん領域の医薬品の開発・販売を目的とする。日本と中国が主な拠点で、連結従業員数は77人(20年12月時点)だ。

 近年は、売上高に対して大幅な赤字が続いている(21年12月期の業績予想は売上高6億円、当期損失25億円)。利益剰余金も48億円の赤字に拡大(21年9月時点)しているが、単体ベースの従業員の年収は高いようだ。伊藤忠商事が17.4%の株式を持つ筆頭株主である。

 5位はスクウェア・エニックス・HDで、平均年収は1469.2万円。人気ゲームシリーズの「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」で知られるゲーム会社だ。単体ベースでは従業員24人だが、連結ベースでは国内外に約5500人の従業員がいる。

 21年の東京オリンピックの開会式ではゲームの音楽が多数流れ、世界的な注目が集まったことは記憶に新しい。特に、各国選手団の入場行進の冒頭でドラゴンクエストの「序曲:ロトのテーマ」が流れたことは、大きな話題となった。

 ランキング完全版では、6位以下の計400社を掲載している。ぜひチェックしてみてほしい。

(ダイヤモンド編集部 柳澤里佳)

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