ビジネスパーソンの中には、職場のエアコンの温度設定に不満を抱いた経験がある人も多いのではないだろうか。今の季節は暖房だが、設定温度が高すぎて暑い、反対に低すぎて寒いなど、人によって感じ方は大きく異なる。毎年、夏と冬に繰り広げられるオフィスでのエアコンの温度設定を巡る攻防戦について、角が立たない決め方をビジネスマナー講師の美月あきこ氏に教えてもらった。(清談社 鶉野珠子)
コロナ禍の職場は
寒さを感じやすい
気温の感じ方について、男性は暑がりで女性は寒がり、という印象を持つ人は少なくないだろう。そのイメージを裏付けるように、美月氏のもとへ相談を持ちかけてくる人々のなかでも、「職場が寒くて困っている」とこぼすのは女性が多いそうだ。
「夏場は暑がりの男性に合わせて冷房が強めに設定されていたり、反対に冬場は温度が低めに設定されていたりと、寒さに悩まされている女性は多いです。とはいえ、暑がりの女性もいますし、寒がりの男性もいます。感じ方は十人十色なので、室温に関する問題は解決が困難なのです」(美月氏、以下同)
室温の感じ方を左右する要素は性別に加えて体質などによるところが大きく、かなりの個人差がある。そのほかに、デスクの位置も室温の感じ方の違いを生む要素の一つだ。